Roots (長いな、、、)

鼻のできものがとても痛い。こんなに痛いやつは、10年以上ぶりな気がする。そして、回復がとても遅いのはなぜだろう、とあえて問うてみたところで、答えは明らかのよう。うんもうすぐ出張だなあ。

 最近なんとなく「学問のすすめ」を流し読みしていて、ルーツといいますか、やっぱり、若いころに読んだ本(っていうか、読まされた本)の影響力は大きいのかな。初編をよんだだけで、いやあ、と思うことが2つあった、、、

 ひとつは、「自由とわがままのちがい」について。

「自由とわがままとのさかいは、他人の妨げをなすとなさざるとの間にあり。」(少し勝手に平仮名にしてます、すみません。)

これは最初に読んだ時にも、いやあ、と思ったことで、今でもいつも気をつけていることなんですが、まあ現状は、言うは易し行うは、、、といったところであります。ただ、今回特段、いやあ、と思ったのは、上記の文言に続けて、

「たとえば自分の金銀を費やしてなすことなれば、たとい酒色にふけり放蕩を尽くすも自由自在なるべきに似たれども、けっして然らず、一人の放蕩は諸人の手本となり、ついに世間の風俗を乱りて人の教えに妨げをなすがゆえに、その費やすところの金銀はその人のものたりとも、その罪許すべからず。」

とあって。この自由の定義は、僕のそれよりもはるかに厳密で、びっくりしちゃいました。これにしたがえば、僕が日常よく "べつに他人の迷惑じゃないんだからいいじゃん" としている行為の大半は、自由でなくわがまま、ということになるんだなあ、、、よし、明日からはもっと自分を律して、気品の泉源、などと意を決してはみますが、、、そうしてまたすぐに忘れてしまうのでしょう。

 もうひとつは、有名な「天は人の上に、、、」から始まる第一段落の、ライティングの技術がすごいなと。シンプルかつインプレッシブな論理構造をもっていて。ざっくり、

  1. 人は生まれながらに平等といわれている。
  2. しかし、世の中を見渡して、いろんなひとがいて、雲泥の差があるようにも見える。
  3. この人々の間の差を決めるものは、なんだろう。
  4. 学ぶと学ばざる」によるものではなかろうか。

という感じで。3. が論文で言うところのリサーチクエスチョンに当たると思いますが、シンプルかつ強力で、いやあすごいな、と思いました。なげえ。

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2024年11月: Discussion Paper を発行しました: Agricultural Trade and Industrial Development (with Angus C. Chu, Pietro Peretto, and Rongxin Xu),  MPRA Paper No. 122630.  

2024年6月: Political Fragmentation versus a Unified Empire in a Malthusian Economy (with Angus C. Chu and Pietro Peretto) が, Journal of Economic Behavior and Organization に公刊されました. 

2024年4月: Love of Novelty: A Source of Innovation-Based Growth... or Underdevelopment Traps? (with Tat-kei Lai and Kenji Sato) が Macroeconomic Dynamics に公刊されました. 

2023年9月28日: ChuoOnline にて「市場の質理論から生成AIを考えてみる」を執筆しました。

2023年5月: 日経ビジネスの「グローバル・インテリジェンス」に矢野誠氏 (京都大学経済研究所特任教授) との共著記事「産業革命サイクル生む「市場の質」 好循環生み出す政策を」が掲載されました. 

2023年1月: Two-Dimensional Constrained Chaos and Industrial Revolution Cycles (with Makoto Yano), Proceedings of the National Academy of Sciences 120 (5), e2117497120 が公刊されました. 

 

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