ぼくの英語で論文を書くことについて

英語で(質の高い)論文を書いて、それをより世界的に評価の高い学術雑誌に載せる。目下、ぼくの唯一の仕事です。日本にいるときは、「研究」だけでなく、「教育」と「学部運営業務」にも等しく労力を割いていた(つもりな)ので、こんなに研究ができるのは、大学院生の時以来という気がします。

 論文を書けるようになった最初期のころは、博士課程の後半あたりのことですが、まずは日本語で書いて、それを訳すことで、英語論文を工作していました。書く、というよりは、まさに、工作、っていう感じです。あるとき、この工作メソッドでは、「英語的な英語」にならないかも、と不意に根拠なく思いたち、最初から最後まで、徹頭徹尾、英語で論文を書くようになりました。これでぼくの英語論文が少しでも「英語的」になったのかどうかについてはあれなのですが、一つ、英語のトレーニングとして非常に有益だった、というのは感じてます。

 最近すこしやり方を変えてみました。英語で論文を書きだす前に、日本語でラフな骨格(各章の要約 & (できれば)各パラグラフを要約した一文)を作るようにしています。「日本語で書かれた」ラフな骨格を見ると、研究の  bigger picture を「すぐに」思い出すことができて、頭が固く視野が狭くなりがなぼくにとっては、有益な気がしてます。(これが英語だと、どうしても、「すぐに」感が弱くなってしまい、、、。)万が一、数年後のぼくの研究業績が飛躍的に良くなるようなことがあったとしたら、たぶん、この新手法が機能したということになるのでしょうか、どうなんだろう、いずれにしても、そうなっているといいなあ。

 ところで、写真は、週末にいった berry picking の成果です(Krause Berry Farms)。とても楽しかったしおいしかった。Berry 好きには最高の場所です。

 

追記(2012年7月31日): タイトルを変えました。ちょっと僭越な気がしたもので。ところで、もしどなたかが、夏のこの picking の季節に、ぼくをバンクーバーにたずねてくれば、ぜったいこの berry farms に一緒に行きたいですね。ラズベーリーやブルーベリーやブラックベリーを一緒に摘みながら、研究の話とか、昔話とか、将来の話とか、他愛もない話とか、想像しただけですげえ楽しそうです。

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2024年11月: Discussion Paper を発行しました: Agricultural Trade and Industrial Development (with Angus C. Chu, Pietro Peretto, and Rongxin Xu),  MPRA Paper No. 122630.  

2024年6月: Political Fragmentation versus a Unified Empire in a Malthusian Economy (with Angus C. Chu and Pietro Peretto) が, Journal of Economic Behavior and Organization に公刊されました. 

2024年4月: Love of Novelty: A Source of Innovation-Based Growth... or Underdevelopment Traps? (with Tat-kei Lai and Kenji Sato) が Macroeconomic Dynamics に公刊されました. 

2023年9月28日: ChuoOnline にて「市場の質理論から生成AIを考えてみる」を執筆しました。

2023年5月: 日経ビジネスの「グローバル・インテリジェンス」に矢野誠氏 (京都大学経済研究所特任教授) との共著記事「産業革命サイクル生む「市場の質」 好循環生み出す政策を」が掲載されました. 

2023年1月: Two-Dimensional Constrained Chaos and Industrial Revolution Cycles (with Makoto Yano), Proceedings of the National Academy of Sciences 120 (5), e2117497120 が公刊されました. 

 

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